時:令和4年6月3日
場:いばらき中央福祉専門学校講堂
「みんらぼカードで自分の生きるを考える体験会」を開催しました。午前は福祉の専門学校の学生さんと地域住民の方向け、午後は各種専門職の方向けの2部制で行い、90名余りの方にご参加頂きました。
前半は杉山先生が在宅診療医として人生会議に取り組む起点となったお話しや、「医療のことだけではなくもっと人生の希望について大切な誰かと語ってほしい」と、広義の人生会議について講演をして下さいました。後半は4~5人一組に分かれて「みんらぼカード」体験会を実施。ゲームを行う前提として『リラックス&ユーモアを!』、そして『他の人の考えに共感すること』と杉山先生。
やり方は、最初にカードを5枚づつ手札として配り、残りは積み札として中央に置く。そこからまた5枚積み札の周りに表にして並べ、順番に並べられたカードの中から欲しいものがあれば手持ちカードと交換していく。そして最終的に手元に残ったカードが“あなたの希望”になるというもの。今回は平常時と余命宣告を受けた時と2つの状況設定でゲームを実施しましたが、世代や状況設定によって選ぶカードも変わるのを体験して参加された皆さんからは「自分が気を付けていることのカードが自然と集まっていた」、「自分の人生に必要な事、必要ないことが明確に見えた事が参考になった」、「楽しく参加できた」、「是非、家族でやってみたい」との声の他、違う世代と一緒に行ったことで「若い人との考え方の相違等すごく勉強になった」などの感想を頂きました。いくら「人生会議(ACP)をしましょう、やったほうがいい」と言われても、いきなり話し合うことは難しいと思います。でも今の時代、いつ、誰が “もしものとき”に直面してもおかしくない世の中なのではないでしょうか? 年齢に関わらず自分の生き方や人生をどう過ごしたいか、何を大切にしたいのか等、この “みんらぼカード” 体験がみなさんの「生きる」について大切な人と話せるきっかけになると良いなと思っております。
<講師プロフィール>
杉山 賢明医師
東北大学医学部卒業、総合内科専門医
現在、岩手県にある“やまと在宅診療所一関”に勤務一般社団法人みんなの健康らぼ(愛称:みんらぼ)で健康や医療についてユニーク且つ、ユーモア溢れる地域活動やイベントなどを行っている。また農業に勤しみ、テニスプレーヤーとしても活躍されている。
みんらぼカードって何?
「もしバナゲーム」を基に、 “みんなの健康らぼ”で試行錯誤の上考案されたもので人生会議のツール、トランプ、そしてきのこ図鑑としても楽しめるユニークなカードです。
人生会議(ACP=アドバンス・ケア・プランニング)とは?
もしもの時のために、望む医療やケアについて前もって考え、大切な人たちや医療・ケアチームと繰り返し話し合い共有する事です。